[8-04]良い報せだと思います

あらすじ

「滅多にないココアくんの正当な実績、大々的に誉れを示す良い機会だったというのに」

ココアちゃん、ある快挙を成し遂げました。

これまたアウトプットフェーズを読んでおかないとイキナリ感パない文脈かもしれません。インサート8の4ページ目。

スタート!

……それなりの時が経過して。

稜泉学園はこの日を迎えていた。

ユラ

今頃、タマくんは最高の栄誉の舞台に立っているんだろうなぁ……(←鼻血)

ハコ

何故そこで鼻血を出すなり

ココア

あはは……バ会長も忘れないであげてくださいよ

会話から察せられるように、稜泉のトップ2人はこの昼休みの現在、出張中であった。

理由は極めて正当……彼らは稜泉を代表して現代社会より褒賞の授与が為されることとなったのである。

ココア

でも、これで遂にタマ先輩も陽の光、ですよね! 稜泉防災強化プロジェクト、何かいつの間にか世間的にすっごい評価されちゃってて……やっぱりあの2人は凄いなぁ

ハコ

……今回のコレに関してはあの2人以上にココアの実績なり

ユラ

次世代の防災リーディング団体であるという褒賞。本来君が受け取るべきだったんだがな。まぁ、一連の出張祭りに君を放り出す羽目になると思えば、コレでよかった気もするが

マキ

よくはなかろう。全く最低な現実なことだ……滅多にないココアくんの正当な実績、大々的に誉れを示す良い機会だったというのに

ユサ

ですよねー。流石にココアちゃん可哀想だと思った

ココア

…………

マキがココアを褒めるのは珍しいことである。

というか今回の褒賞確定により、ココアは色んな人にベタ褒めされていた。ポンコツお嬢があんまり恵まれてこなかったガチの賞賛。

云うまでもなくココアにとって玉席としての強力な実績。玉席発足当時のままでは決して為し得なかったであろう領域。

故に、それはココアの成長の証左でもあった。

ココア

……ちょっとは、私も強くなったのかな……姉様――

マキ

? 何か言ったか?

ココア

あ、いえ。何でもないです。あはは

ハコ

…………

しかしココアをガッツリ評価している者。これに至るまでにどんな苦悩と努力を踏まえてきたかを知る者たちほど、今日という日に憤りの情を引っ提げていた。

マキ

クソッ、玄武衆め……

ココア

も、もう落ち着いてくださいよマキ先輩~……

マキ

お前はもう少し憤りを感じたらどうなんだ? 相当の理不尽を被ったんだぞ

ユラ

そこは私も同意だな。全く身勝手なことをしてくれる……ウミナリ、WKBは何してるんだ?

ウミナリ

変わらずの態度ですよ。どんな引き出しを地下から披露してくるか分からないのですから、慎重にはなるでしょう。最近は学校施設に侵入し学生に接触するイタズラ程度の規模であるとはいえ、何かの導火線に火が付いたならばあっという間に都会全体が火だるまになるやもしれません

ユサ

……もう私の直感とかじゃなく、ピンク髪のちっちゃい子を探してるっていうのは基本見解になっちゃいましたもんね。これじゃココアちゃんを登校させるのすら躊躇する……ていうか何でダンベルさん置いて登校してきてるのココアちゃん?

ココア

ダンベル、今日はパパにお呼ばれしてるみたいで。休めって言われたけど、今日欠席は流石にないよな~って

ユラ

微妙に逞しいな君は。……しかし、何でそんな子どもをあんな連中が探してるんだ?

ハコ

対象は普通の少女と考えない方が自然でしょう或いは、玄武衆と直接的な関わりを持たずとも背景に何かがあるならば……

マキ

因縁で動く、確かにギャングらしい方向性ではあるな。もっとも、証拠は何も無いが――

玄武衆の暴走。ココアの名誉に泥を塗った悪しき集団について思いや仮説を明かし合う仲間達。

……その彼らから、こっそり距離を取って、ココアは熟考する。

ココア

……もし。あの人達が、この学園にも入ってきたら……

この不安な情勢で、ココアはそればかりを考えていた。

ココア

ピンク髪の女の子、じゃなくても……皆にも多少なり被害が及ぶ、かもしれない。そんな時――

刻まれた痛みという記憶。

僅かに震える足腰を意識しながら、ココアは、考える――

ココア

……今度は私は、どうすればいいのかな……?

ヨゴレ

――頭領、お出掛けの準備を。良い報せだと思います、しっかり見つけましたよぉ

頭領

…………

ヨゴレ

貴方のご執心な、ピンク髪