曾母投杼
曾母投杼の意味
誤情報も浸透すれば皆信じる
曾母投杼の解説
「曾母」は曾参という人の母のこと。「杼」は機織り機の用具の1つ。
「曾母、杼を投ず」――同姓同名の「曾参」が人を殺した時、曾参さんのお母さんがそれを知った時は子どもは無関係だと信じてたけども、3人目に告げられたら織りかけの機を投げて飛び出した、という悲しいエピソード。
誤りのある噂も、多くの人が口にしているうちに誰でも信じるようになることの喩えとなります。SNSの目撃情報とかは造言蜚語で構築できるので、数日かけて判断する方が賢いと思います。なお今まで扱った四字熟語では「聚蚊成雷」がよく似た意味です。
曾母投杼の使用例
ハコ
……あの。監査官、タマのことで1つ
マキ
ん? どうした、ヤケに元気が無いよう見受けられるが
ハコ
タマが……非常に悪質な暴行事件を、別の学校で起こして処分された経歴だと。そんな噂が白泉で流れていたのですが……
マキ
ッ――!! またくだらない蜚語を製造しやがって……曾母投杼のやり口は既に結構対策してきているが、黑稜に入れば確実に引火するな。分かった、調査を組もう
ハコ
(……しかし、今回は何というか、黑稜の息を感じない、いわば純粋な噂だった。……造言の類いではなかったとしたら、第三者の調査が入って被害を受けるのは……)
マキ
……まさか、揺れ動かされているか? 何にせよ、公正公平の立場として俺は職務を全うするぞ。……たとえ如何なる鬼や蛇が出てこようとも、俺は今の彼女を垂直に評価するのだからな