[7-05]女の子待たせるとか
あらすじ
「やっぱり防災を司るグループですからねぇ。今地上で起きてる不可解な空気はしっかり対処していかないとってことでしょ」
海賊王活動回、何ともう終わりです。
こっから闇の深いパーティー回となりますインサート7の5節。
スタート!
主に海賊王を抱き抱きして弄り散らかす牧歌的な平日は終わって。
皆大好き日曜日――ココアは反してえらく憂鬱な気分のまま、その会場に立っていた。

……帰ったらパパとバ会長に愚痴かましてやる……

私の方が愚痴りたいよぉ~んぐんぐ(←チョコフォンデュ)

あはは、ごめんユサさん……巻き込んじゃって

ホントそれね。このグループに遊びに行くの相ッ当にストレス溜まるんだけど、ココア様おひとりにするのも異常に危険だしやむないやむないんぐんぐ(←ステーキ)

(チョコとステーキ一緒に食べてる……)
元を取ろうとめっさ食っているユサだが、勿論ココアが呼ばれた理由はただ食うためだけにあらず。
本来彼女の両親がガッツリ関わるべき大きな舞台。
つまり娘には荷が重すぎるわけだが、それでも代打として場に立たなければいけないようだった。

旧金閣グループの、定期的な集い……か

念押しするけど私の家はグループに入ってないからネ(←ステーキチョコフォンデュ)

情報共有だったり、盛大にビジネス目的ってパパ言ってたけど……一見そうには見えないなぁ。これ、ホント私必要だった?

むぐむぐ……必要だったから、苦渋の決断でご両親さんはココアちゃんを投入したんでしょ。他の柱たちもそんな感じだし

柱……?

やっと見つけたぞ……もっと場所について詳細に教えてくれ
できるだけ会話を発生させたくなかったココア達女子2人に男性が話しかけてきた。
最初極限の緊張が走ったが、それは無駄な苦労。希望的な気持ちに包まれる。

えっ――マキ先輩!?!?

令嬢らしからぬ派手なリアクションをしてくれるな。というか君は君で何を食ってるんだ?

クソ高い料理食べて元取ってるんですぅ~。マキ先輩遅かったですね、ココアちゃんずっと心細かったんですよ? 女の子待たせるとか、だから婚活――アイターッ!? 令嬢にゲンコツとはこれ如何に!!

……ということで、君の身を案じて念には念とユサくんに無理矢理呼び出されてな。俺もこのグループに一瞬でも関与するのは業腹だったのだが

うわ~~んマキ先輩来てくれたんですか、助かりますうぅぅぅ(←泣)

泣くな泣くなッ、グループトップの令嬢ッ
まさかの監査官の登場で一気に心細さ解消。
チョコフォンデュでお腹も満たしてココアは持ち直してきたのだった。

……ふぅ~~~……すみません、やっと落ち着いてきました……。でも、ユサさんがマキ先輩を呼んだんだね

マキ先輩のお家、もともとこのグループに入ってたし、まぁ私の家もセーフ判定だったから大丈夫かなと

……旧金閣グループの関わる何か大きなことが起きているようだな。お前の家だけじゃなくて、同じ柱である廣瀬や沙羅の姿が見えん。来ているとしたら沙羅の令嬢辺りだが……

もしかしたらって思ってましたけど、あの人ですか? それ最高に憂鬱なんですけど……

お前の思い浮かべている相手ではない、その姉だ。それにしても、ここ最近は大輪や毘華で大きな騒ぎが続いているな。主に”回生”か

やっぱり防災を司るグループですからねぇ。今地上で起きてる不可解な空気はしっかり対処していかないとってことでしょ


まあその通りだと思うが。だというのにここの連中は……

まあ会食なんて結局こんなもんでしょ。そうだ、折角来たんですしマキ先輩婚活でもしていけばいーんじゃないですか? 見た目だけは絢爛豪華に仕上げて来てるレディも多いですし実質バカばっかだから秦牧長男式ナンパ術も通用――アイターッ!? 二度もッ今ので絶対タンコブ出来たッ……!!

はぁ……全く、利益のない休日なものだ……

(……ユサさんの機嫌もちょっと直ってきてるかな)
「ありがとうございます、マキ先輩」
心の中でココアは深く、わざわざ面倒を引き受けてくれたマキに頭を下げた。
そんな折のことである。

――?
ざわつき。
聴覚だけでなく、心の底から何かに自分は反応していた。

(何だ――)
ココアは自分たちのいる端っこから、シャンデリアに程よく照らされたナイトパーティーのメインホールへと目を向けた。

「「ッ……」」
ざわついたのはココアだけでなく。
仲間2人も感じ取った。
会場に居た大人たちも、遅かれ早かれ勘付いた。
全員が……振り向き探す。
現れた「何か」を――

ッ――アレ、は
やがて誰もがその姿を目視する。
ココアも発見した。彼女がこの会場で最も新鮮な気持ちである。
しかしそれなりに事前知識は持っていたため、すぐにソレが何なのか、確信する。


…………

……金、閣……?