[2-07]ございません!!
あらすじ
「……いつもありがとユサさん。私の一番最初の、大切な友達――」
鍋奉行ユサ、その真意は……。
インサート2ラスト7節。インサート3の前に、是非アウトプットフェーズ2をご覧くださいませ。
スタート!
……それにしても、どうしてユサさんバイトなんてやってるの?
というか何故、私達に虚偽の密告をしたんだ
稜泉的に何の価値もない時間を強制された3人は、当然の疑問をあらためて犯人にぶつける。
あー、それはですねー。前者についてはただ単に遊ぶ金欲しさ的なやつですよー
ユサさん最初からお金持ちじゃん……
まぁお小遣いは確かにお2人ほどじゃないにしてもたっぷりありますよ。でも、それを妄りに使ってちゃお金のセンスは培えませんから~
つまり経済感覚を鍛えるために、社会経験を積むことにしていると。だとしたら貴方にしては悪くない心掛けなり
海賊王に褒められちゃった。で、何でここにココアちゃん達を呼んだかというと……
呼んだかというと?
実は特に明確な理由はございません!!
ございません!!?
一般学生ユサは玉席を掻き乱しまくっていた。
そろそろコイツに私達も本気を出してもいいと思うんだ
同意です。社会経験ついでに人を騙すとどうなるかを思い知らせてやる頃合いかと
ま、まあまあ落ち着いて……ユサさんいつもこんな感じだし。それに、私は結果的に楽しめたから良かったよ?
楽しかった? なら、私も勇気を出した甲斐があったってものかなぁ~。玉席っていつも凄く忙しそうにしてて、その割に不評に囲まれてるから休んでいるイメージ無いんだもん
……ユサさん、もしかして本当は――
さって、今日のサブイベントは終わったことだし、定時だから私上がります店長ー!!!
ユサは自由気ままだった。
……コイツにはこれからも苦戦を強いられそうだな
ちゃんと管理するなり、ココア
私むしろ手綱掛けられてる側なんだけどね……でも、えへへ……いつもありがとユサさん。私の一番最初の、大切な友達――
わーーーい賄い料理ぃぃ!!!
一瞬でユニフォームを脱いで帰ってきたユサは、ついでに賄い飯を持ってきた。
で、ココアらのテーブルにドンッと置く。
今日のメインイベントはぁぁぁ、ネギ鍋ーーーー!!! 何つけようかなー、ケチャマヨポン酢、塩ちょい掛けでもいいなぁ、まぁ全部試すんですけどねー💖💖
それ賄い料理!?!? スイーツカフェの従業員に振る舞われる賄いとしてソレ合ってるのユサさん!?!?
……矢張りコイツは鍋なのか……
我々、鍋以下のサブ扱いなり
以上、とある休日、玉席3人の貴重な休み時間が蹂躙された1日。
その〆を飾ったのはアッツアツのネギ鍋だった。
うふふ、店長は美人な私に弱いから大好きー。いやぁ、お鍋も楽しめるんだから良いバイト先見つけちゃったよー!
ダメだよ、これ以上店長さんに無理強いしちゃダメだからねッお鍋で迷惑掛けちゃダメだよッ、ユサさーーーん!!!